どうも、現役不動産会社勤務のmasaru(@masaru)です。
今回は不動産仕入というお仕事について綴っていきます。
不動産仕入業務に興味がある、またはこれからお仕事をする方々の参考になれば幸いです。
不動産仕入ってなにするの?
『仕入業者』『買取業者』などと呼んでいます。
ここでは『仕入業者』で統一します。
不動産仕入は、その会社で不動産を買って、利益を乗せて販売するお仕事です。
理解はできますけど、ピンときませんよね。
僕もそうでした。
以下わかりやすく説明していきます。
区分マンション仕入れの場合
仕入と言っても色々あります。
土地であったり一戸建てであったりマンションであったりアパートなどの収益不動産であったり1棟ビルであったり。
仕入種類については改めて綴っていきますが、今回はマンション仕入という一番オーソドックスなパターンで綴っていきます。
まずはそもそも『区分マンション』とはマンションの『一室』のことです。
新築分譲マンションが駅前に新たに誕生!のような広告見たことありませんか?
これと同じです。
マンションの一室を区分マンションと言っています。
その区分マンションを会社で買って、利益を乗せて販売します。
不動産屋さんに行くと物件資料がざざっとつるしてあるのを見たことありませか?
またはS〇U〇Oなどのインターネットの不動産紹介媒体などにたくさん物件載ってますよね。
あんな感じで販売します。
ようは一般の方が自宅としてお住まいになるように向けて販売します。
リノベーションをして販売
多くの場合区分マンションを仕入れた時のお部屋の状況はリフォームをしておらず、すぐに住めない状況であったり、前の所有者が綺麗に使っていたとしても、経年劣化や使用感がありリノベーションをしなければ商品化できないようなお部屋です。
それとリノベーションをする理由はもう一つあり、不動産を何度も何度もして売買する場合は宅建業の免許が必要です。
そして宅建業社が売主として販売する不動産には契約不適合責任(瑕疵担保責任)という責任を負います。
契約不適合責任(瑕疵担保責任)とは不動産の目に見えない部分(壁の中や床下、屋根裏など)に不具合があった場合や売主が知りえなかった欠陥があった場合販売後一定期間保証しなければいけない義務があります。
中古物件の場合期間は2年間です。
プロである宅建業者が素人に不動産を販売するので保証をするのです。
保証をしなければいけないので、リフォームやリノベーションをして買主に不自由なく暮らしていける環境を作る必要があります。
どんな区分マンションを仕入するのか
基本的には一般の方から買います。
不動産業者が仕入でマンションを買う場合、一般の方が買うより3割程度安くなってしまいます。
なので一般の方に買ってもらった方が売主としては高く売れるのです。
ただそういうことができない場合が沢山あるので仕入業者が存在します。
ざっと以下のような状況のお部屋です。
・買い替え
区分マンションを所有している方が、手狭になったので広い一軒家に住み替えようと考えます。
そして運命の新築戸建てと出会いました。
すぐに申込をしなければ売れてしまうかもしれません。
ところが自宅の区分マンションの残債(残りローン)があるため、自宅を売却して残債を返済しなければ買うことができません。
そこで仕入業者の登場です。
一般の方に販売していたらいつ、いくらで売れるかわかりません。
買主さんを見つける、または買主さんに見つけてもらうまでに時間がかかるのです。
買取業者であればすぐに現金でお支払いが可能なので、販売価格は安くなってしまいますが希望の物件を買うために仕入れ業者に売却します。
・一般の方に売れない区分マンション
一般の方に販売中だけどなかなか売れない物件もあります。
エレベーターがない物件、古い物件、立地がいまいちな物件、いわく付きの物件、内覧ができない物件などなど。
こういった物件で売主が早期売却を望んでいたり、長期販売に疲弊すると買取業者を検討します。
・競売
住宅ローンの支払いが滞ってしまったり、固定資産税の支払いをしなかったり、管理費修繕費の支払いが滞ったり、物件を担保に入れていたりいろんな事情で所有している区分マンションが競売にかかりますので落札して販売します。
・相続
区分マンションを相続された被相続人は高い確率で既に住居がありますので売却することがほとんどです。
一般の方向けに販売した方が高く売れますが、相続人が生前残した荷物の処理や、販売中管理費や修繕積立金などのランニングコストが増えることや、売却活動が面倒など仕入業者に販売することが多いです。
誰から仕入るか
仕入ルートは沢山ありますがオーソドックスなところは以下になります。
・不動産仲介業者
一番不動産の情報が集まる仲介業者から情報をもらい仕入します。
一番ポピュラーな仕入方法です。
・仕業
弁護士、司法書士、行政書士など仕業関係者は不動産と関わりあるお客さんが多いため相談があることがあります。
・銀行
銀行も不動産と密接な関係があります。仕入になりそうな案件であればそのまま自社で融資を組んでもらいたいので物件の紹介をしてもらえます。
その他にも葬儀屋、友人、マンション管理人など、不動産とかかわりがある方とのパイプを作ればどこからでも仕入が可能です。
世の中の役に立つお仕事
住めない部屋を一新して魅力的なお部屋にして世に送り出します。
不良物件に付加価値をつける魅力的なお仕事です。
ご興味があれば是非チャレンジしてくださいね。
それではまた宜しくお願いいたします。
最後までありがとうございました。
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